長期休業中の取り組み「44日間チャレンジ」で 89.4%の生徒が前回テストを上回る劇的な成績向上を実現!

日本大学第三中学校・高等学校 (東京都)

私立・中高一貫校・共学
学科:普通科(高校)
Classi利用歴:2019年度より

  • 私立
  • タブレット
  • コミュニケーション
  • 学力向上/学習習慣

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長期休業中の取り組み「44日間チャレンジ」で
89.4%の生徒が前回テストを上回る劇的な成績向上を実現!

 

日本大学第三中学校・高等学校は、Classiを活用した冬期休業中の取り組み「44日間チャレンジ」を実施し、劇的な成績向上を実現しました。

この取り組みは、2019年度から中学1・2年生、高校1・2年生に1人1台のiPad端末を配付したことをきっかけに、中学2年生を対象に2019年12月から2020年1月に行われた試験的な取り組みです。取り組みの最終日におこなったベネッセの中学校向けアセスメント「学力推移調査」第3回では、受験者257人中230人、率にして89.4%の生徒が第2回から成績が向上しました。取り組みを主導した樋山教頭先生、ICT推進担当の阿川先生に「44日間チャレンジ」について詳しくお話をうかがいました。

日本大学第三中学校・高等学校の「44日間チャレンジ」ここがPOINT

  • 冬季休業中のほぼ毎日Classiから課題を配信
  • 単元ごとに構成された学習動画&Webテスト課題で効率的な復習を目指す
  • 学習記録を通じて学習状況の把握と先生からの声かけを実施
  • 冬季休業明けのベネッセのテストで89.4%の生徒が前回模試より成績が向上!

過去5年間変わらなかった冬期休業明けの模試成績が向上しました。
「これは凄いことだ!」と、先生方も結果に驚愕していました。

冬期休業明け1月の学力推移調査では過去5年間、9月の結果に比べて成績が下がるか、良くて維持という状態でした。しかし「44日間チャレンジ」を実施した2019年度は、成績が大幅に向上しました。ICTを活用して連日課題を配信し、声かけを行ったことで、生徒の学習習慣や緊張感をうまく維持することができたのだと思います。

 

 

樋山 克也 教頭先生(写真右)
阿川 将樹 先生(写真左)

Classiの導入経緯を教えてください

学校一丸で地道な下準備をおこない、中学生を含む全学年でClassi利用を開始

 

日本大学第三中学校・高等学校は、2019年から中学校および高等学校でのiPad導入をスタートしました。中学生に端末を持たせることについて「時期尚早では?」と懸念する声もありましたが、「これからの時代を生きる生徒たちにICTは絶対に必要」という信念のもと、他校事例の調査、システムエンジニアの校内常駐、メディアポリシーやICT利用ガイドラインをはじめとしたルールの整備、生徒・保護者への6回にわたる説明会など、入念な準備をおこなってきました。
Classiを活用した取り組み「44日間チャレンジ」で、目覚ましい成績向上を実現できたのも「学校が一丸となって進めてきた地道な下準備があったからこそ」と同校のICT利活用の旗振り役である樋山教頭先生は振り返ります。

 

 

Classiの活用方法を教えてください

冬期休業中の取り組み「44日間チャレンジ」で89.4%の生徒が成績向上!

 

「44日間チャレンジ」とは、1月のベネッセ「学力推移調査」第3回での各教科GTZ※アップを目指し、冬期休業中にClassiを活用して実施された家庭学習の取り組みです。受験生としての意識を根付かせるために中学2年生で試験的におこなわれました。
(※GTZ:進研模試のテストの得点から、受験者の全国における学力の位置をS1~D3の15段階で評価したもの)

 

取り組みで利用されたClassi機能は「学習動画」「Webテスト」「学習記録」の3つです。ICT推進担当の阿川先生が中心となり、各教科担当の先生と話し合いながら、学習動画、Webテストの課題配信計画を立て、年末年始を除くほぼ毎日、生徒のiPad端末に配信をおこないました。生徒たちは配信課題に取り組むと、その学習内容を学習記録に登録。担任の先生は日々の学習状況をチェックし、週1回は必ずコメントを返すことで生徒たちを励ましました。保護者向けにもClassi「校内グループ」を通じて取り組みを共有し、「生徒の頑張りを見守ってください」と中学生ならではの配慮をしたコミュニケーションがおこなわれました。その結果、学習記録は263人中250人(95.1%)が入力するという高い使用率を記録しました。

 

日々の先生方の声かけの結果として、学力推移調査では国・数・英の3教科で、受験者257人中230人(89.4%)のGTZが向上しました。GTZゾーン別の増減率は、前回と比べてDゾーン51%、Cゾーン95%と成績下位層が減少し、一方で、Bゾーン130%、Aゾーン217%と成績上位層が大幅に増加しました。学習記録データとの突き合わせの結果、学習動画、Webテストに多く取り組んだ生徒ほど、GTZの上昇幅が大きくなる傾向が明らかになりました。

 

「44日間チャレンジ」の結果、9月の学力推移調査か らのGTZ向上者は受験者257人中230人(89.4%)に 達しました。
上記グラフが示す通り、成績下位者が 減少し、成績上位者が大幅に増加しています。

 

取り組みにおける学習動画、Webテストの課題は、「長期休業コース」「学力推移調査コース」などの時期別・目的別に用意されたClassiのコンテンツ集から選定されました。各コンテンツは学年や学期に学んだことを単元単位で復習できる内容のため、課題に取り組んだある生徒は、「どこがわからないのか、わかるようになった」と自分の苦手分野を単元レベルで把握できるようになりました。各教科担当の先生たちも、「休業明けの授業では、生徒たちの質問の質が大きく変わった」とその学習効果を実感しました。

 

先生からの声かけなどの施策が功を奏し、「44日間 チャレンジ」期間中、
263人中250人(95.1%)の生徒 が学習記録を利用しました。

 

「44日間チャレンジ」を主導した阿川先生は、「成功要因の一つは、先生方の負担を減らすために、企画立案はICT推進チーム、課題選定は各教科担当、声かけはクラス担任と、徹底した役割分担をおこなったこと」と取り組みを振り返ります。樋山教頭先生は、「ICTに使われる、やらされるのでなく、生徒自身がICTを主体的に使い、自分の学習を見つめ直すことができました」と今回の取り組みを高く評価しています。

 

※2021年10月取材

 

学校情報

日本大学第三中学校・高等学校

(東京都)

学科 普通科(高校)
規模

中学  全学年全生徒 838人

高校  全学年全生徒1120人 [2021年9月現在]

URL https://www.nichidai3.ed.jp/

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