「生徒カルテ」に集約し情報共有を効率化。生徒の主体性育成のためポートフォリオも積極トライ

東京都市大学等々力中学校・高等学校 (東京都)

私立・中高一貫校・共学
学科:中高一貫 S特選コース、特選コース/高校 特別選抜コース
Classi利用歴:2016年度より

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「生徒カルテ」に情報を集約し、教員間の情報共有を効率化
生徒の主体性育成を目指すポートフォリオにも積極トライ

 

東京都世田谷区にある東京都市大学等々力中学校・高等学校は、Classiを活用し、生徒の学びに関する情報の一元管理に取り組んでいます。

 

進研模試をはじめとする各種テスト結果や、定期面談の内容をClassiに集約することで、担任の先生だけでなく他の先生も生徒の情報をきめ細かに把握できる体制を実現。さらにClassi「ポートフォリオ」を活用し、自主的な学びの記録・振り返りを奨励することで、授業や定期試験、部活、ボランティアなどの機会を利用した、生徒自身による積極的な情報蓄積の習慣ができあがりつつあります。「入試のために」ではなく「生徒自身の成長のために」という取り組みスタンスが、ポートフォリオ活動の定着を後押ししています。

東京都市大学等々力中学校・高等学校のClassi活用 ここがPOINT

  • 進研模試をはじめ生徒個人の成績情報をClassiに一元管理
  • デジタル・アナログ問わず様々な生徒情報を先生方で共有し、指導に活かす
  • iPadを全生徒に配布し自由にポートフォリオの蓄積に取り組ませる
  • 「入試のため」ではなく「生徒の成長のため」にポートフォリオにトライ

デジタル・アナログを問わず、生徒情報を一元管理できる。
集約された情報を教員間で共有し、指導に活かせるのもいいです。

 

Classiがあれば、デジタル・アナログを問わず、生徒に関する様々な情報を一元管理することができます。情報の集約や管理にかかる手間の削減により得られる教員の時短効果は大きなものです。そして何より、生徒に関する情報を他の先生方とスムーズに共有し、きめ細かな指導に活かせられることが大きなメリットです。

 

ICT教育推進委員 鹿又 裕毅 先生

生徒の情報管理はどう変わりましたか?

テスト結果をはじめ情報の一元管理が実現、他の先生との共有が容易に

 

東京都市大学等々力中学校・高等学校は、Classiを活用し、様々な形で生徒の学びの記録に取り組んでいます。成績情報の集約・共有にはClassiの「生徒カルテ」が利用されています。「生徒カルテ」は株式会社ベネッセコーポレーションが運営する進研模試と連携し、テスト結果を自動保存できるほか、進研模試以外の模試や校内の定期テスト・小テストの結果も集約することができます。先生方はこれらの情報を閲覧しながら生徒との定期面談に臨み、内容や所見を「生徒カルテ」に記録します。こうすることで、生徒に関する様々な情報を、副担任や学年主任など他の先生とも容易に共有することができます。

 

鹿又先生:

「私は生徒との面談時、iPadに情報入力しながら話をするのが苦手なので、面談記録は手書きのメモで残し、それを写真撮影してClassiに保存しています。デジタル以外の情報も他の先生と共有できるのは非常に便利です」

ポートフォリオの推進方法を教えてください

入試のためではなく、あくまで「生徒の成長のため」に取り組む

 

同校は高大接続改革を見据えて、2018年の高校1年生からポートフォリオの蓄積にも取り組んでいます。当初ポートフォリオについては、何を記録すればいいのか、どのような運用をすればいいのか戸惑いがあったそうですが、「あくまで生徒が自分自身の成長を実感するためのツールとして作成する」というスタンスに立ち、ポートフォリオ本来の目的を意識しながら取り組みを推進しています。

 

▲ポートフォリオ

 

鹿又先生:

「新入試制度についてはなかなか実態が掴めませんが、何も準備をせず高3になってから焦りだすようなことは避けたいと考えていました。そこで、高1の時から自分の学びのために蓄積してきたことが、結果的に入試にも活用できるようにすればいい、というスタンスで考えることにしました」

 

 

ポートフォリオへの蓄積は、研修旅行などのイベント機会を利用して先生方から配信される振り返り課題に回答する形で行われますが、取り組み2年目の現在は、生徒自身による主体的な振り返りも活発に行われています。授業や定期試験、部活、ボランティア、オープンキャンパス、留学などの振り返りにはじまり、中には将来舞台に関わる職業に付きたいため、自身の観劇記録をポートフォリオとして蓄積する生徒もいるそうです。

 

▲将来演劇関係の仕事に就きたい生徒のポートフォリオ

 

鹿又先生は、ポートフォリオの活用段階には3つのステップがあると考えています。最初はどんなことでも思いつく限り蓄積をする「量産期」。次に蓄積された内容を振り返り、成長に役立つ内容を分類・淘汰する「検証期」。最後が質の高い有益なポートフォリオに絞って体系的に蓄積をする「完成期」です。取り組み2年目の現在「生徒たちは検証期に入ったところ」と鹿又先生は分析しています。

 

 

鹿又先生:

「私たち教員は、学生時代にポートフォリオやICTをほとんど経験してきませんでした。だからこそ、私は多くの学校に出向き、様々な公開授業や研修会に参加することで、新たな発見や気づきを得ることに注力してきました。これからもたくさんの人と人の繋がりを作りながら、たくさんことを勉強していきたいと思います」

 

 

東京都市大学等々力中学校・高等学校は、今後もポートフォリオの取り組みを通じて、生徒の主体性育成に努めていきます。

 

 

※2019年6月取材

 

 

 

 

学校情報

東京都市大学等々力中学校・高等学校

(東京都)

学科 中高一貫 S特選コース、特選コース/高校 特別選抜コース
規模

中学校・高等学校 全校生徒 1,297人 [2018年10月現在]

URL https://www.tcu-todoroki.ed.jp/

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