英語で自分の意思を伝えられる力を育む、新しい英語学習の形

八王子実践高等学校・八王子実践中学校 (東京都)

私立・男女共学

学科:普通科(特進コース/文理コース/普通コース)

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取り組みのポイント

  • 実際に使われている英語に慣れ親しませるために中学を含めEnglishCentralを全クラスに導入
  • 背景知識を英語で補填することも視野に入れてCNN ENGLISH EXPRESSを特進コースに導入

八王子実践高等学校・八王子実践中学校は1926年創立し、八王子実践女学院としてスタートしました。現在は普通科のみ3コースで中学・高校共に進学校として刷新された教育改革を実行中。普通コースは2020年度より上級学校との連携を強めたものにリニューアル予定です。

Classi 連携サービスの英語4技能育成サービス「EnglishCentral」「CNN ENGLISH EXPRESS(以下、CNN)」を導入いただいております。

 

 

 

 

今回は、教務主任で英語科の伊藤和彦先生と入試広報部で英語科の門前和紀先生にお話を伺いました。

 

英語学習に対する課題意識

これまで八王子実践高校では英語学習をどのようにおこなってきたのですか

 

門前先生:

Classi 連携サービスを導入する前は、Readingスキルの育成に重きをおいた授業展開でした。「コミュニケーション英語」の授業でも、グラマートランスレーションメソッド中心で、教科書と付属のCDをベースとした授業展開が主流でした。ALTには授業に入ってもらっていましたが、本物の英語に触れる機会が少ない状況で、生徒に自分の言葉で発話をさせることの難しさを感じていました。

 

伊藤先生:

自分の意思を英語で伝えることができない生徒が多いことが大きな課題でした。本校では英語の検定試験で一定以上の成績を収めることを目標にしていますが、ListeningとSpeakingができないと、結果的に自分の言葉で表現をするWritingを伸ばし切ることができない。その背景を踏まえて、今年度、英語の学習方法自体を全面的に見直したのです。一部のコースでは4技能型で受検できるよう長期休暇中に課題を出したりしていますが、特にSpeakingの育成は本物の英語を日々聴かないと、実社会で使える英語を身につけることは難しいと思います。そこでコミュニケーション英語の授業内で手軽に活用できてかつ自学自習にも活用できる、Classiの連携サービスである「EnglishCentral」と「CNN」の導入を決めました。

 

左より、門前先生、伊藤先生

生の英語に慣れて親しむためのEnglishCentral
特進コースではCNNを教材に英語での知識習得を

2つのサービスの導入の目的と使い分けについて教えてください

伊藤先生:

本校では、Classi 連携サービスの英語4技能育成サービスを2つ導入しています。
EnglishCentralは、グローバルな動画で実際に使われている英語に親しみ慣れさせる目的で中1~高3の全クラスに導入しました。
CNNは国際社会の背景知識を英語でカバーすることを目的に高1~高3の特進コースで使っています。いずれも、コミュニケーション英語の授業内で使っています。

 

門前先生:

実は私自身も学生時代にEnglishCentralを利用していました。1分前後の短い動画で、自分の興味関心に応じて生の英語に触れることが習慣となり、英語スキルのレベルアップに繋がった経験がありました。その経験があったからこそ、生徒たちにも是非使って欲しいと考えたのです。

上位層、下位層ともに英語レベルを引き上げる目的別の授業内活用

授業ではそれらのサービスをどのように活用していますか

伊藤先生:

CNNは、授業の帯活動で使っています。様々なカテゴリから教材を選べますが、特進クラスでは、理系の背景知識を英語で学ぶことを目的にしているので、サイエンスやテクノロジー系のトピックスを選ぶことが多いです。すべての動画に速度が異なる音声ファイルや、授業内ですぐに使えるワークシートが付いていることもCNNの大きな魅力です。

 

実際に授業で活用したワークシート

 

授業では、ワークシート配付前にニュース英語をナチュラルスピードで聴かせます。
ニュース英語のスピードに慣れれば、センター試験のリスニング対策にも繋がるので何度も繰り返し聴く力を鍛えるようにしています。一発で内容のサマリーまでするのはハイレベルですが、ゆっくりスピードもついているので何度か再生した後に、内容をサマリーさせ、ワークシートを配付します。正誤問題やニュースの英文や和訳、頻出単語がまとまっているので、ワークシートをもとに内容の理解を深めています。

 

 

 

CNNの良いところは、二ュース英語なので一文一文が綺麗で完結しているところです。フレーズの抜き出しがそのままWritingに生かせるところに強みがあります。教員としても、掴みのあるヘッドラインがあるので教材探しがしやすいところも気に入っています。

 

 

 

門前先生:
英語で知識を補填するCNNとは異なり、EnglishCentralは生徒にまずは本物の英語に慣れ親しませる目的で全学年に導入をしています。英語が苦手な生徒でも、YouTubeを見るような感覚で英語に触れることができるのが良い点です。

 

EnglishCentralを使った授業の様子

 

 

授業展開としては、教員が選んだ動画をクラス全員で視聴して、EnglishCentralのすべての動画で利用できる学習テキストにそって、観た動画のサマリー、英問英答をおこない、最後に発話練習に入ります。

EnglishCentralの最大の武器は、発話練習のしやすさにあると思っています。生の英語を真似て発話をすると、音声解析機能でリアルタイムに採点をしてくれるので、テンポよく繰り返し発話練習ができます。授業では、ワンフレーズ80点以上を目標に生徒が一斉に手持ちのタブレットに向かって音声を吹き込みます。スコアを達成した生徒が挙手をして、サポートが必要な生徒にコツを伝授する光景まで見受けられるようになりました。それだけ抵抗なく英語を発する機会を作れたのは、EnglishCentralあっての成果だと思っています。

 

 発話練習をする生徒

 

発話のコツを生徒がアドバイスしている様子

 

EnglishCentralでは積極的に生徒が発話している姿が印象的でした。どのような生徒の変化がありましたか

門前先生:

EnglishCentralに関しては、5月から本格的に導入を進めるため、4月にトライアル利用をしていました。驚いたのは、5月のレポートを見たら1か月で発話を1,000回以上もしている生徒がいたことです。その生徒は英語に対して苦手意識があったのですが、自主的に発話練習に取り組んでいたことに驚きました。クラスにシェアしたところ、他の生徒も触発され、活用が一気に波及しました。また、ある生徒は発話を繰り返すうちに、“s” と “sh” の発音の違いに気付いたという声をあげてくれました。EnglishCentralにはすべての発音記号のレクチャー動画があるので、今まで意識していなかった細かい発音の違いに意識が向くようになったのも、変化のひとつだと感じています。

 

EnglishCentral発音の仕方の解説動画

 

EnglishCentralの実際の画面。苦手な発音記号が赤色に識別される

 

 

門前先生:

管理者は、生徒の全てのアクティビティを閲覧でき、CSVでレポートの出力ができます。課題目標に対する進捗度も閲覧できます。生徒の変化に対する声掛けは、生徒のモチベーション向上にも繋がっているので嬉しいです。

 

 

八王子実践高校の英語学習に対する今後の展望について教えてください

伊藤先生:

当校としては、英語学習を通して自分の意思を英語で伝えられるリベラルアーツの力を身につけさせていきたいと考えています。そのために5日連続の英語プログラムを昨年度から希望者を対象に実施したり、東京都私学財団の補助金をいただいて3か月間のターム留学に生徒を派遣したりしています(昨年度6名、本年度12名)。本物の英語を学び、高校生の間に海外留学を希望するような傾向は、卒業後の海外大学への進学を含め今後ますます強くなると考えています。希望する生徒が英語で不自由な思いをしないように、今活用が進んでいるEnglishCentralとCNNをより多角的に使っていきたいと思っています。例えば、英語で自分の意思を伝えられるようにするために、見た動画について生徒にプレゼンテーションさせてみたり、CNNの教材と各教科の教科書内容をリンクさせてみたりして、知識をより深める使い方をしていきたいと計画しています。

ここでの学びが国際教養を身につけることにつながり、社会に出てから即戦力となるような人材を育成できるよう、活用を進めていきたいです。

 

※2019年10月取材

 

EnglishCentral、CNNの無料トライアルをご希望の先生は、トライアル申込フォーム よりお申込みください

 

 

 

学校情報

八王子実践高等学校・八王子実践中学校

(東京都)

学科 普通科 特進コース 文理コース 普通コース
規模

1学年 約500名

進路

4年制大学482名、国公立2名、GMARCH以上35名、成成獨国武以上35名、日東駒専42名、短期大学・専門学校150名 他

URL http://www.hachioji-jissen.ac.jp/