導入事例

Webテスト
生徒のスマートフォンを利用した朝自習の取り組み
Webテストを配信し、生徒の学力向上へ
神奈川県立上鶴間高等学校
神奈川県立上鶴間高等学校
取り組みのポイント
  • 毎朝8時にWebテストを予約配信、生徒は個人端末を活用して解答
  • 活用定着のため、一部教科の夏休み課題の配信にもチャレンジ

朝自習でのICT活用、生徒の学習へ向かう姿勢の向上へ

  • 御校がICTやClassiを導入した背景をお聞かせください。

    宮地校長 : 本校は平成26~27年度の2年間、「ICT利活用教育推進モデル校」、平成28年度から「ICT利活用授業研究推進校」として指定されています。他の県立高校より手厚くICT機器が配備され、本校の県内でのミッションが、はっきりしました。
    しかし、実際は学年8~9クラス、1,000人以上の生徒全員に対して、タブレット端末を学校で貸し出すには無理があり、「授業の中でICTを活用していく」といっても、現状では限られた条件の中でうまく工夫するしかなく、模索をしている状況でした。
    そういった中、将来的な構想としてBringyour own device(以下、BYOD)をいかしたICT利活用が出来ればよいのではないかと考えました。実際、生徒たちはほぼ100%スマートフォンを所持しています。
    まず目を付けたのは、学校での授業時間以外の「学習時間の拡大」でした。そのツールとして、Classiの導入を検討していました。

  • 御校でのICTの環境を教えてください。

    宮地校長 : 校内のどのような場所からもWi-Fiが利用できるよう、無線LANの設置を3年間かけて終えました。共用のタブレット端末は68台あります。プロジェクターに関しては可動式の物が17台ありますが、そのうちの9台を2年生の教室に常設する運用を始めました。
    ネットワークに関しては、神奈川県教育委員会のセキュリティーポリシーにしたがって、一定の制限の中で運用しています。生徒用の共用タブレットは校内設置のWi-Fiをいかし、生徒の個人端末のスマートフォンは各自の回線を利用しています。

    ▼調査結果の抜粋(平成28年4月実施)

    ①端末環境について
    ・自宅でClassiが使えない生徒 1名
    ・学校でスマートフォンを利用して、朝学習ができない生徒 19名

    ②朝自習の希望内容について(複数回答可)
    ・発展的内容 121名
    ・授業の進度に合わせた内容 243名
    ・小中学校の学び直し 199名

    スケジュール

    Classi活用のための事前アンケート調査

  • 1年生の朝自習の時間でのClassi活用について、教えてください。

    浅香先生 : 本校には、幅広い学習ニーズを持った生徒がいます。大学受験を意識している生徒から、小中学校の学び直しをしたいという生徒までいるため、通常の授業だけでは全てに対応できないことが課題でした。

    浅香先生 :生徒の自発的な学びのきっかけづくりとして、朝自習の取り組みがあります。 1年生は4月当初、教材プリントによる朝自習に取り組んでいました。 職員室前のレターケースから教材プリントをクラスへ持っていって、各自が登校してから取り組む方式でやっていたんですが、1学期の中間テスト以降、Classiを使った方法に替えました。 朝8時頃に配信して、8時40分のホームルームまでに解答する形式です。

  • テスト配信はどのように運用していますか?

    浅香先生 : 1か月分の配信教科と担当を学年で決定します。それを元に各教員が5分程度で生徒が実施できる小テストを作成し、朝8時に学年全体のグループに一括で配信します。多くの教員は予約配信機能を活用し、授業や生徒指導の合間に複数回のテストを一気に作成したり、配信準備をしたりしています。

  • テスト作成時はどんな工夫をされていますか。

    渡邉先生 :国語の小テスト作成を担当していますが、国語では日頃の授業は教科書の文章をベースに進みますので、小テストでは、授業で扱えないけれど押さえていてほしい内容を工夫して提示するようにしています。 例えば、高校生としては押さえてほしい同音異義語などの語彙の問題などですね。 Classi内にある問題で、1パラグラフの短い文章の要旨を把握する現代文の問題や、古文の文法問題なども活用しています。

    赤﨑先生 :理科の小テスト作成では、一括で作成ができるWebテスト機能のエクセルフォーマットをいかして、作成をしています。画面上にもテストは残りますが、エクセルベースで保管していた方が作業もしやすいですし、引き継ぎもスムーズになると考えたからです。

    赤﨑先生 :理科では、学年の教科担当の教科書進捗度合を確認し、全クラスが終了した授業範囲から問題を作成しています。穴埋め形式などの問題にすると生徒の解答率が下がるので、選択形式の問題を作成するように心がけています。

    朝学習の取り組み概要

    ▼概要
    2016年度、1年生からClassiを利用する方式に変更。朝自習の時間を活用し、Webテストを配信。生徒の自発的な学びのきっかけづくりとして取り組んでいる

    ▼環境
    生徒のスマートフォンを使用。スマートフォンを持っていない生徒に対しては、学校タブレットを貸し出し対応

    ▼配信スケジュールの運用方法
    月ごとに担当教科とタブレット貸し出しの監督者を決定。予約配信機能をいかし、学年全体に配信している

    スケジュール

    配信スケジュールの運用方法

  • 配信された朝自習課題に生徒はどのように取り組んでいますか。

    浅香先生 : 生徒それぞれで朝自習課題への取り組み方法は違います。多くの生徒は各自のスマートフォンを利用していますが、解答する場所は様々で、登校して教室でやっている生徒もいれば、通学中の電車やバスで対応する生徒もいます。 スマートフォンを所持していない生徒に対しては、朝8時からタブレットの貸し出しを行っています。 自身でスマートフォンを所持しているけれど、自分の通信回線を利用したくないという理由でタブレットを借りて、学校のWi-Fi環境下で学習する生徒もいます。

    浅香先生 :担任は各生徒がどのような端末を使って、どういった場所で学習しているかは把握していないのですが、その日の解答状況がすぐに集計されて分かるので、放課後のSHRなどで対応できていない生徒には声掛けし、解答するように促しています。 1週間分が未消化の生徒は、週末の金曜日の放課後に残して、課題をやるようにしています。

    浅香先生 :朝自習の取り組み状況ですが、Classiをスタートした時は平均で51.6%の生徒しか取り組んでいませんでしたが、10月時点で98.1%の生徒が取り組むようになりました。以前、プリントで実施していた時は配付しっぱなしで、回収・採点作業や取り組みの把握があまりできていない状況でした。

    学校所有のタブレット端末を利用する生徒
    個人の端末を利用する生徒

    ▲朝自習の様子。学校所有のタブレット端末を利用する生徒(上)と、個人の端末を利用し、解答している生徒(下)

  • 朝自習でClassiを導入して、生徒たちの様子はいかがでしょうか。

    新岡先生 :私はクラス担任をしていますが、最初の1か月はログインができないとか解答したのに未解答になっているとか、様々な問題がありましたが、1か月もたつとどのように操作すればよいかということが生徒たちも分かってきました。

    新岡先生 :以前担当していた1年生でも朝自習の取り組みを実施していましたが、明らかに前向きに生徒たちが取り組んでいます。彼らにとって、一番の宝物が勉強のツールになっていることが大きいですね。紙ではテストをやらされているという感覚になりますが、スマートフォンだとゲームやクイズを解いている感覚でやっているように感じます。

    新岡先生 :教員もパソコンで今日取り組んだ生徒は誰かというのが一目でわかるので、朝のホームルームで一言言います。 生徒も「まずい、やらなきゃ」となり、「じゃあ、放課後までにやっておこう!」ということが言えます。 以前の紙ベースの時は、その問題用紙がなくなったりして、フォローが難しい状況でした。生徒も素直に取り組んでいます。 こうやって、クラスで毎日きっちりやるということが習慣化されることで、Webテスト以外の提出物などもしっかりと出す雰囲気が作れています。

    個人のスマートフォンで取り組むスタイル
    学校では貸し出しのタブレット、自宅ではパソコンを活用して取り組むスタイル

    実際の生徒の声

  • 朝自習だけでなく、夏休みの課題配信にも取り組まれたと伺いました。
    どういった背景で取り組みをされましたか。

    浅香先生 : 1学期にWebテストの取り組みがようやく軌道に乗ってきたのですが、夏休みに全くClassiに触らない状況が続くと、生徒たちはIDや使い方を忘れてしまうかもしれないよね、という話が学年で出ました。そこで、一部の教科だけ夏の課題をClassiのWebテスト機能を利用して配信しようということになり、今回は国語と数学Aの夏休みの課題配信でチャレンジしました。

    浅香先生 : 1回15-20分くらいのテストを20回分くらい作成し、夏休みに定期的に生徒の元へ届くように、予約配信をしました。生徒によって、配信されてすぐに解答する生徒もいれば、まとめて解答している生徒もいる状況でした。

    職員室でのテスト作成の様子

    ▲職員室でのテスト作成の様子

  • 授業でのICT活用についてお聞かせください。

    浅香先生 : 授業でのClassiの活用に関しては、各教員が試行錯誤している状況です。例えば、私は数学を担当していますが、授業の各単元が終わったタイミングに復習問題ということで、Webテストを課題として配信するなどのチャレンジをしています。

    浅香先生 : 今後に関しては、Classiに掲載されている5分前後の短い動画を授業冒頭の解説に利用したり、クラスで活用できる台数のタブレットがあるので、授業での活用などにもいかしていけるのではないかと考えています。

    授業での活用の様子

    ▲授業での活用の様子

  • Classi導入の経過報告書(抜粋)
    Classi導入の経過報告書
    Classi導入の経過報告書

    ◀取り組みの様子や各時期の生徒の朝自習取り組み状況が数値としてまとまっているので、生徒の取り組みが向上している様子が分かる

活動成果

生徒の一番の宝物が学習のツールになった
  • 朝自習の取り組みにClassiを導入して数か月がたちました。最初は教員も生徒も手探りの状態で、まずはシステムに慣れるというところからのスタートでしたが、今はそれぞれの教科担当ごとに、どういったテスト内容だと生徒の学習意欲を引き出せるのか工夫できるようになってきました。
  • 生徒の自主性にまかせてしまうと、自宅での学習時間がゼロになってしまう生徒もいますが、多くの生徒が前向きに朝自習や夏休みの課題に取り組んでいます。彼らにとって、一番の宝物が勉強のツールになっていることが大きく、スマートフォンで音楽を聞いたり、ゲームをやったりといった生徒のプライベートな時間の中に、Classiで学習をするという時間が生まれたことで、それが積み重なって成果につながっていくと感じています。

今後に向けて

  • 今は課題を提出させることで終わっているので、生徒一人ひ とりがどういった問題で躓いているのかを把握し、タイミングよく個別に指導やアドバイスが出来るようになること、また生徒も日々の積み重ねが成果につながるという実感を持てるようになることを目指していきたいですね。
  • ヤル気になって、Webテストなども積極的に取り組んでいる上位の生徒たちがさらに伸びていけるような素材の提供が出来たらと考えています。自分自身で取り組んでいけるような環境を整えてあげたいですね。
  • 公立高校は年度始めに人事異動があるので、人が入れ替わっても、コンセプトがしっかりと受け継がれながら進化させていけるような仕組みづくりが必要ですね。

お話を伺った先生方

  • 先生 宮地 淳 学校長
  • 先生 浅香 英一先生
    (総括教諭・数学)
  • 先生 新岡 茂先生
    (総括教諭・体育)
  • 先生 渡邉 典子先生
    (国語)
  • 先生 赤﨑 創先生
    (理科)

学校情報

神奈川県立上鶴間高等学校
学科: 普通科
規模: 1年生 317人、2年生 352人、3年生 333人(2016年度)
主な進路状況(2016年度入試)
4年制大学 154名、短期大学 28名、専門学校 98名、就職 9名
  • 公立
  • 共学
神奈川県立上鶴間高等学校

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    まなびの姿勢づくりを

    大阪府立寝屋川高等学校
    公立|共学
    学科:普通科

  • 生徒カルテ

    生徒の活動履歴を蓄積し、
    指導の充実と大学入試に活用

    滝中学校・高等学校
    私立|中高一貫校|共学
    学科:普通科

  • 校内グループ

    組織的なICT活用でコミュニケーション革命を

    長崎南山中学校・高等学校
    私立|中高一貫校|男子校
    学科:普通科

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