導入事例

Webテスト
アダプティブラーニング
国家試験合格に向けた基礎学力の向上・学習習慣の定着を図る
麻生リハビリテーション大学校(専門学校)
福岡県
麻生リハビリテーション大学校
取り組みのポイント
  • ClassiのWebテストの配信で、基礎学力の定着と学習習慣の定着を図る。
  • 学校や担任から情報を発信していくことで、新入生の学校への関心を喚起・持続させる。

入学生の変化に戸惑う教育現場

  • Classiを導入しようと考えた背景を教えてください。

    田中校長代行補佐(以下田中) : 今から6、7年くらい前から、入学生の基礎学力の低下が見うけられるようになりました。全国的にも、専門学校志望者の偏差値が下がってきたということが問題になってきた頃で、実際に入学後の基礎学力テストでは如実に学力が低下していました。
    私たちの目指すことは、卒業生全員が国家試験に合格し、医療従事者として活躍することです。国家試験に合格しなければ、就職することもできません。国家試験合格のためには、基礎学力の向上が必要不可欠。そのための施策を講じる必要があると、考えるようになりました。

    田中校長代行補佐

    原嶋校長代行(以下原嶋) : 加えて、3、4年程前からは、入学者のモチベーションの部分にも変化がありました。医療系の専門学校ですから、以前は高い志を持って入っている生徒が大半でした。しかし、今では、例えば「就職率がいいから」「親や先生にすすめられて」といった生徒も増えています。キャリアイメージが持てず、学習についていくこともままならなくなり、1年や半年でドロップアウトする可能性も出てくるようになりました。こうした状況を変えようと、Classiを導入したのです。

    田原嶋校長代行

意欲向上と学校へのつながりを醸成するSNS的な活用

  • 具体的に、どのようにClassiを活用したのでしょうか。

    原嶋先生 : まず、入学オリエンテーションで生徒自身のスマートフォンにClassiのアプリをダウンロードしてもらいます。Classiでは、学校の行事について発信したり、担任からのメッセージを伝えたりします。最も早く入学が決まった生徒は、実際に入学するまで半年近く期間があいてしまいます。せっかく入試やオリエンテーションで意欲が高まっても、それを持続できなければ意味がありません。そこで、学校への関心を持ち続けられるよう、Classiを使って学校とつながれるようにしたのです。

    Classiのアンケート機能で配信している入学者へのメッセージ

    ▲Classiのアンケート機能で配信している入学者へのメッセージ

  • 田中 : 中には、沖縄や鹿児島など遠方から入学する生徒もいます。Classiを使うことで学校とつながることができ、不安の解消につながっているのではないかと思います。

    原嶋 : Classi導入前は、入学生に手紙を出したり学校独自のeラーニングで課題を出したりしていたのですが、なかなかうまくはいきませんでした。その状況を打破したかったのです。
    Classiには、「見ました」というマークがあるので、生徒たちがどれだけ情報をチェックしているのかを確認することができます。また、それがたくさん付いていると、発信した側の教師のモチベーションアップにもつながります。双方向性のある発信の良さですね。

  • 新入生にとって、Classiの活用に対して戸惑いはなかったのでしょうか?

    学生A : 入学オリエンテーションで、自分のスマートフォンでClassiの設定をしました。私はパソコンやスマートフォンの操作は得意な方ではありませんが、すんなりダウンロードすることができました。専門学校に入るとClassiを使って、自分で情報をチェックでき、便利だなと素直に感じました。今では、休講連絡もClassi上で来るので、重要なツールだと思っています。

    学生A

学力向上の施策の一つとしてClassiを活用

  • 学力向上の取り組みの一環として、Classiを活用したのですか?

    田中 : はい。医療系の専門科目を受講するには、基礎学力がどうしても必要となります。そこで授業とは別にリメディアル教育を、Classiを使って実施しました。「メディカルベーシック」という名称で、医療系に紐付けて国語、数学の基礎的な問題を学習できるようにしています。1日5分から10分程度、生徒の通学時間で解けるくらいのボリュームで配信していきました。

    原嶋 : 単なる小・中・高校の内容の学び直しではなく、医療系の内容につながる設問としているので、生徒たちの関心を喚起しやすいのではないかと思っています。

  • 新たな取り組みを導入するとなると、先生方のご負担も大きかったと思います。どのように整備をしていったのでしょうか。

    田中 : Classiの活用を、段階的に広げていくようにしたことがポイントだったと思います。Classiには、さまざまな機能があります。それを一気に活用しようとすると、先生たちがパンクしてしまいます。ですから、最初は生徒とのコミュニケーション機能とWebテストの活用だけに絞ったのです。モデルケースとして、半年間3クラスだけに導入して、問題や使いにくさなどを洗い出して、対策を講じてから広げていったことも、スムーズな運用につながっていったといえるでしょう。
    現在も、すべての先生に活用いただくのではなく、学科ごとに推進役の先生を決めて、トライアルをしてもらっています。推進役の先生の実績を、少しずつ学科の先生全体に広げていくという方針をとっているのです。

授業と連動し、学習内容の復習として活用

  • 続いて、現場の先生方の視点から、授業と連動してどのようにClassiを活用しているのか教えてください。

    峰岡先生(以下峰岡) : 学習習慣が未定着な生徒が多いという問題は、ここ数年ずっと感じていました。授業の中では医療用語が頻発するので、まずその漢字が読めない可能性もあります。その時点で、勉強をあまりしてこなかった生徒たちはモチベーションを削がれてしまうのです。こうした問題に対応できるものを探していました。そして、ClassiのWebテストでの課題配信をスタートさせてみたのです。

    峰岡先生
  • Classiの活用に際して、どのようにお感じになりましたか?

    星子先生(以下星子) : 多様な生徒がいる中で、ICTツールを使って、個別の生徒の思考を追えるのだろうかと半信半疑でした。とはいえ、まずは取り入れてみないと検証もできないという気持ちで取り組みをスタートさせたんです。
    現在は、提出状況や何分間学習に取り組んだのかなどはClassiでわかります。今後は、生徒たちがどんな思考のプロセスで問題を解いているかがわかるような設問にしていけるように、検討したいと思っています。

    星子先生
  • どのようにClassiでの学びを定着させていったのですか。

    峰岡 : ペーパーテストをしていたので、それをClassiのWebテスト用にアレンジしました。当初は、Webテストで基礎学力の定着を狙ったのですが、
    正直にいうと、前期はうまく活用できませんでした。毎週1回Webテストを配信して、各自で取り組めるようにしましたが、実施率が上がらなかったのです。

    星子 : 後期からは、Webテストで学習作業を定着させるという目的に舵を切っています。自宅学習をゼロとしないなことを、目標としたのです。Webテストは自主学習に取り組んでいるかどうかをチェックするもので、正答率は授業で行うペーパーテストで見ます。さらに、Classiの実施も評価の対象にするとシラバスに加えたりしました。その結果、実施率は上がってきています。

    峰岡 : 学力が伸び悩む生徒たちの中には、九九をひたすら覚えたり漢字をかき取りしたりする「学習作業」を十分に経験してこなかった生徒が少なくありません。そのため、まずは学習作業を定着させることが重要だと考えました。そこで現在は、Classiにできる限りアクセスするというのが、学習作業定着の一歩になるのではないかと考えています。
    Webテストと授業で実施するペーパーテストで同じ問題を繰り返すので、学力の定着も結果的に促されるのではないかと期待しています。ただ、学力については毎年さまざまな仕掛けをしているので、必ずしもClassiの導入によって学力が向上したと紐付けることはまだできていません。

  • 実際に生徒はどのように取り組んでいるのでしょうか。

    学生A : 通学時間に電車の中でスマートフォンを使って、Classiに取り組んでいます。同じ問題を何度も解けますし、すぐに解答・解説が出ますので、間違いがあればその場で解き直すことができます。電車の行きに1回、帰りに1回取り組んで、翌週の小テストの前日と当日にも活用しています。

  • すごい高頻度で活用していますね。

    学生A : はい。国家試験合格を目指しているのもありますが、小テストで6割以下の正答率だと居残りになってしまうんです。中には、残されている生徒もいましたが、私の周りの友人たちはみんな真剣に取り組んでいます。

  • 先生方の細かな指導とClassiというツールにより、学習習慣の定着が少しずつ図られているようですね。少しづつですが、手応えも感じていますか。

    峰岡: 生徒によっては、オンライン上のつながりだけでなく面談で、繰り返し支援していくことが必要なケースもあります。まだまだClassiを使いこなしているとは言えないかもしれませんが、配信した問題に関して質問にくる生徒が出てくるなど、手応えを感じています。今後は、国家試験対策などにも活用し、生徒の学力をさらに伸ばしていきたいと思っています。

教師のノウハウ共有へ、Classiの活用を期待

  • これからClassiをさらにどのように活用していきたいと考えていますか。

    田中 : 配信した内容の積み重ねは、学校の財産になっていきます。最初の導入期は大変ですが、次年度以降は同様のコンテンツを使えることが多くなっていくでしょう。結果的に、先生方のパワーの省力化にもつながるはずです。

    原嶋 : リハビリ系の専門学校は、10〜15年ほど前に全国に一気にできてきました。どの学校でも、開学当初中心となっていた先生方の入れ替わりのタイミングを迎えています。若い先生方へどう指導ノウハウを引き継いでいくかを考える際に、Classiにデータとして情報が蓄積されていることは大きなメリットになると考えています。

ポートフォリオとして生徒の学びを蓄積していきたい

  • 今後、生徒の力を伸ばしていくために、Classiをどのように活用していきたいとお考えですか。

    峰岡 : 本校には、リハビリの実習の授業などが多くあります。今は、生徒たちがスマートフォンなどで記録を撮っているのですが、動画で共有すれば、繰り返し閲覧し、実践力をつけていくことが可能になるでしょう。

    田中 : 学校全体で活用が始まれば、生徒カルテ機能を使い、個々の生徒の成績変動を定点観測していけるようになると思っています。そうすれば、入学段階の学力と学校での学力の伸びの相関性なども見ていくことができるでしょう。学力だけでなく、面談結果なども残していきたいと思っています。

    原嶋 : 生徒の学力や意欲の可視化ができれば、退学などを未然に防ぐことができるかもしれません。担任の先生方は日々生徒と接する中で変化を感じ取っていることかもしれませんが、それをデータとして見える化することで学校組織として対処していくことができると思うのです。単年度ではなく、経年で見ることで、リハビリの専門学校を志望する生徒の傾向、あるいは本校に入ってくる生徒の傾向をつかんでいくことができると思っています。

    田中 : 結果的に本校では、これだけ生徒を伸ばすことができるという定量的なデータができあがるはずです。それを保護者や高校の先生方にお見せして、一層安心して子どもたちを任せていただける学校になっていきたいと思っています。

取り組みの成果

  • 新入生とのコミュニケーションの強化で、安心して学校生活できるようになる。
  • Classiにアクセスするというスモールステップからスタートし、生徒の学習習慣の定着が図られる。
  • Classi活用が、基礎学力定着の要因の一端となる。

今後に向けて

  • 教師のノウハウ共有や指導の継承に、Classiのデータ保管機能を活用する。
  • 実習や演習を動画にして配信し、生徒の実践的な力を高めていく。
  • 生徒の成績や意欲の推移をポートフォリオ化し、個別指導や学校全体の指導方針の構築に活かす。

学校情報

麻生リハビリテーション大学校
福岡県
  • 学科:理学療法学科(昼間部、夜間部)、作業療法学科(昼間部、夜間部)、言語聴覚学科(昼間部)
  • 国家試験合格率:理学療法士89.8%、作業療法士84.9%、言語聴覚士100%(2017年度)
  • 専門学校
  • 私立
  • 医療
麻生リハビリテーション大学校

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