授業終わりの“10ミニッツ”でWebテストを配信し、まなびの姿勢づくりを

大阪府立寝屋川高等学校 (大阪府)

公立・共学
学科:普通科

  • 公立
  • スマートフォン
  • アダプティブラーニング

取り組みのポイント

  • 「10ミニッツ」でWebテストを予約配信し、学びの姿勢づくりを行う
  • 生徒の個人端末を活用し、コストを抑えたBYODの寝屋川スタイル

授業終わりの10分を無駄にしない。ICTで学習のモチベーションアップを

 

御校でのICTの環境を教えてください

阿島先生 :

本校は公立校であるため、資源が限られています。校内にWi-Fiが完備されているわけではありませんので、Classiの活用の際には、生徒にはそれぞれのスマートフォンを使ってもらっています。Webテストを中心にClassiを使っていますが、生徒全員がスマートフォンを持っているわけではなく、自宅にはネット環境があるがスマートフォンを持っていない生徒も少数ですがいます。その生徒に対しては教員の側でWebテストで出題した問題を印刷して配付するなどして対応しています。

 

授業終わりの10分間を活用した「10ミニッツ」の取り組みを教えてください

阿島先生 :

本校では、「10ミニッツ」と題して、毎日授業終わりの10分間を確保しています。10ミニッツで、少しでも学習に対してのモチベーションを上げてもらいたいという思いがあり、学校を挙げて取り組んでいます。

 

阿島先生 :

その中で、生徒たちに学びへの姿勢づくりをしてもらうためにClassiを使って、毎日Webテストの配信を行っています。あくまで目的は、モチベーションを上げることになりますので、あまり難しくない基礎的な問題を配信しています。提出率は、大体90%を超えていますが、忙しい時期には提出率が下がってしまっていますので、その辺りは今年度の課題です。

 

10ミニッツで数学のWebテストを解いている様子
生徒の個人端末と紙を併用している

寝屋川高校 10ミニッツの取り組み

  • 概要
    70期生(2016年度2年生)から実施された施策。
    放課後の10分間を活用して、学びのモチベーションを持ってもらうためにWebテストの配信を行っている。

 

  • 環境
    BYODのスタイルで、生徒の個人端末を使用。
    持っていない生徒に対しては、Webテストの印刷で対応。

 

先週を振り返り今週をどう頑張るかを記入し、
生徒の意識づけを行なわれている

10ミニッツの効果はいかがでしょうか

阿島先生:

昨年度、1年生11月の進研模試で過年度比較を行ったところ、10ミニッツを実施した70期生は国数英総合で20点以上良い成績を残しています。もちろん10ミニッツ以外にも教員それぞれが取り組みをしていますので、10ミニッツだけの成果ではありませんが、要因のひとつにはなっているのかなと思います。しかし、正直まだまだこれからという感じです。成績の面は、本校としても継続して追っていかなくてはならない命題だと思っていますのでこれからも学校全体で考えて行きたいと思っています。

2年生は、行事の中心になりますので、行事と学業のバランスがとれにくいです。Webテストは履歴も蓄積されるので、将来的には10ミニッツで毎日学習を積み重ねてきたということが、生徒たちの中で行事・部活動モードから勉強モードにスムーズに切り替わるカギになってもらえればと思っています。

 

 

進研模試1年11月回 過年度比較

 

昨年度、1年間Classiを使ってみて、先生の感じたことを教えてください

阿島先生 : 

ICTの導入に関しても経験が浅く、想定しないところや予期しないところでつまずくことも多かったです。初めはWi-Fiの構築も考えていましたが、コスト面で難しかったため、今のスタイルでClassiを使用することにしました。そういう面では、最小限のコストで活用を始められたのではないかと思います。スマートフォンなど携帯端末は生徒にとって、勉強の道具ではないので、はじめはそれを使って学習するということに抵抗があったかもしれませんが、生徒はなれるのも早く今では当たり前のようにスマートフォンを出して10ミニッツを行っています。

 

 

実際の生徒の声

  • 寝屋高Classi通信
    Classiの機能紹介から、学習時間記録の順位の発表などを紹介。学習時間と学力の伸びやクラスごとの合計時間を生徒に示し、生徒のやる気を引き出す。

 

  • 学習記録未入力者集会
    月間で一度も学習記録をつけていない生徒向けの未入力者集会を開催し、初期指導をしっかり行い、定着を狙う。

 

寝屋高Classi通信

先生方のICTへの意識の変化はありましたか

阿島先生 :

Classiに関係する教員は、積極的になってきたと思います。細かいところですが、Webテストひとつでも、昨年ははじめの方だけ結果の共有を行っていましたが、今年度は、Webテストの結果を印刷し、教員間で共有して、〇〇さんの提出率が良くないから声掛けしようなどと教員間で話もしています。

 

10ミニッツの結果共有画面。
英語、国語、数学それぞれの結果がお互いに共有されている

 

 

学習の中でICTを活用する良さを教えてください

阿島先生 :

一番は、デジタルであれば場所を選ばないという点です。いつでもどこでも場所を選ばないというところです。学習動画などを生徒自身で視聴して、わからなければ質問に来る、隙間時間などに動画を再生して自分のペースでできる。

また、アダプティブラーニングも強みの一つです。学習の定着度に沿って課題を出し分けるなど、一人ひとりに合った授業のスタイルを考えることができるのもICTの良さだと思います。

 

実際の配信画面。
数学は穴埋めのセンター形式にして配信することで、
Webとの親和性を高めている

 

生徒向けアンケートの結果。
生徒は、英語がもっとも効果が高いと感じている

活動成果

過年度比較で成績は伸びていますが、まだまだこれからです

  • 10ミニッツの取り組みは昨年から続けていますが、教員も手探りの状態でICTの活用を始めてから1年たって、ようやく教科それぞれのやり方が見えてきたように感じています。私自身、数学の問題作りに関しても試行錯誤しながら、Webテストを作成、配信しています。もちろん10ミニッツの成果だけではありませんが、成績も過年度比較では伸びています。まだこれからですので、寝屋川高校の教員として、生徒の学力変化には注目していきたいと思います。
  • 10ミニッツが学年の中で定着し、ClassiでWebテストを行うということを学年団で取り組めたことが大きな成果です。私が10ミニッツの推進役にはなっていますが、前向きに進めてくれる先生方の協力があってこそ成り立っていると思います。

今後に向けて

  • 今は、基本的には10ミニッツの活用が主になっていますので、授業の中にもClassiを活用できればよいと思っています。教材動画の配信や教員が授業などを撮影するなどして、反転授業のようなスタイルが作り出せればよいと思っています。それと同時に、あと半年もすれば3年生に入る準備もしなければなりませんので、10ミニッツのあり方も教員から配信する形から、学習動画やWebドリルを用いて、自学自習で自身のニガテをつぶしていく形に変えていこうと思っています。

学校情報

大阪府立寝屋川高等学校

(大阪府)

学科 普通科
規模

1年生 約400人、2年生 約400人、3年生 約400人(2016年度)

進路状況

国公立大121人:京都大学1人、大阪大学8人、神戸大学8人、九州大学1人、北海道大学1人
主な私立大:同志社大学57人、立命館大学165人、関西大学168人、関西学院大学52人(2015年度入試)